「もう限界かもしれない。休みたい」——そう感じている先生に、まず伝えたいことがあります。
休職は「逃げ」でも「失敗」でもありません。心と体を守るための、正当な権利です。
この記事では、教員が休職を検討する際に知っておきたい手続きの流れ、休職中の過ごし方、そして「復職か転職か」の判断基準について解説します。
教員が休職できる条件と期間
公立学校の教員(地方公務員)の場合、病気による休職は「病気休暇」と「病気休職」の2段階に分かれます。
- 病気休暇:有給。自治体により異なりますが、一般的に90日間取得可能
- 病気休職:病気休暇終了後に申請。最大3年間取得可能(自治体による)。給与は1年目は8割、2年目以降は無給になる場合が多い
私立学校の場合は各学校の就業規則によって異なりますので、まず人事担当者に確認しましょう。
休職までの手順
STEP 1|医療機関を受診する
まず精神科・心療内科を受診し、現在の状態を医師に診てもらいます。「仕事を休む必要がある」と判断された場合、医師から「診断書」を発行してもらいます。この診断書が休職申請に必要な書類です。
「病院に行くほどじゃないかも」と思っても、まず話を聞いてもらうだけでも構いません。早めに受診することが大切です。
STEP 2|管理職(校長・教頭)に報告する
診断書を持って、校長または教頭に休職の意向を伝えます。この時点でつらさを正直に話すことが大切です。「迷惑をかけたくない」という気持ちから状態を過小申告してしまうと、必要な配慮が受けられなくなることがあります。
STEP 3|所定の手続きを行う
公立教員の場合は教育委員会への届け出が必要になります。学校の事務担当者が手続きをサポートしてくれることが多いので、一人で抱え込まず確認しましょう。
休職中の過ごし方
前半(1〜2ヶ月):とにかく休む
休職初期は「何もしない」が正解です。罪悪感を感じながらも、まずは睡眠・食事・散歩などで体の回復を最優先にしましょう。この時期に「早く復帰しなければ」と焦ることが、回復を遅らせる最大の原因です。
中盤(2〜4ヶ月):自分と向き合う
体の疲れが取れてきたら、「なぜ追い詰められたのか」「自分は本当は何をしたいのか」を、ゆっくり考えてみましょう。日記を書く、カウンセリングを受ける、キャリア相談をしてみるなど、自己理解を深める時間として活用できます。
後半(4ヶ月〜):次のステップを考える
「復職するか、転職するか」を焦らず考える時期です。医師やカウンセラーの意見も聞きながら、自分にとって無理のない選択を探していきましょう。
「復職か転職か」の判断基準
休職中に多くの先生が直面するのが、「復職して教員を続けるか、転職して新しい道を歩むか」という問いです。どちらが正解ということはありませんが、判断の参考になる視点を紹介します。
復職を選ぶ目安
- 「教えること」自体は好きで、環境や職場さえ変われば続けられると感じる
- 異動(学校・学年・担当の変更)によって状況が改善する見通しがある
- 医師から「復職可能」の判断が出ており、体力的にも問題ない
転職を検討する目安
- 「教員という仕事そのもの」に疲れを感じており、環境が変わっても続ける自信がない
- 休職前から「辞めたい」という気持ちがあり、今もその気持ちが続いている
- 別の仕事・働き方にチャレンジしてみたいという気持ちが出てきた
どちらかを選んだとしても、「それが唯一の正解」ではありません。復職してみてやっぱり無理だと感じたら転職という選択もできますし、転職活動中に教員に戻りたくなることもあります。焦らず、一歩ずつ考えていきましょう。
休職中に転職活動をしてもいいの?
「休職中に転職活動をするのはダメなのでは?」と思う先生もいますが、法律上の制限はありません(就業規則で副業禁止の規定があっても、転職活動・就職活動は通常これに該当しません)。
ただし、体調の回復が最優先です。焦って転職活動を急ぐより、まず心身を整えてから情報収集を始めることをおすすめします。「休職中にキャリア相談だけしてみる」というスタートで十分です。
まとめ
- 教員の休職は「病気休暇(有給・最大90日)→病気休職(最大3年)」の流れ
- まず受診→診断書取得→管理職に報告、の順で進める
- 休職中は前半に休み、中盤から自己理解、後半に進路を考える
- 「復職か転職か」は焦らず、医師・専門家の意見も聞きながら判断する
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